Study abroad in the most diverse city Toronto

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価値基準の違い。-風紀検査ってカナダでは役に立たない-

 

 

私は、長い髪の男の人をよく見かけます。大学の生徒にも長い髪の人はいるし、むしろ先生や教授も髪結ってるし、ダウンタウンに行ってもそんな人を多く見かけます。そして私は、長髪系男子を見かける度に日本の風紀検査や校則の意味について考えてしまいます。

 

私が過ごした中学・高校は学期に一度、風紀検査がありあました。

チェックされる項目は主に、髪の明るさ(染めていないか)、髪ゴムの色(派手な色ではないか)、ピアスの穴がないか、スカート丈、そして男子は髪の長さが長すぎないかどうか等。爪の長さを見ていたことからも、この風紀検査の目的は風紀を守ることの他にも。清潔な生活を保つことを意図していたことは理解できます。

一方で、その目的とは裏腹に、これは学校や社会の考えるステレオタイプの押し付けになってしまっているとも考えます。つまり、髪の長さや明るさを規制することで、「子供の個性の尊重」を妨げてしまっているのではないかと思うのです。

 

中学生、高校生の時期は心身ともに大人になるための成長段階で「自分は何者か」考え始める時期です。その時期に、自分らしくあるための自己表現をしようとする子供たちを、校則で縛っていいんだろうかと思ってしまいます。この風紀検査は風紀を守るという目的はありつつも、結果的に

ー「女の子はこうであるべき」

ー「男の子はこうであるべき」

というステレオタイプを植えつけてしまっていませんか?

 

冒頭で話したように、髪の長い男の人はたくさんいます。彼らは髪を肩につかない長さまで切らなきゃいけないのでしょうか?自分らしくいられる髪の長さでいてはいけないのでしょうか?

 

 

私のこの考えは日本にいる人からしたら、「何を言っているんだ」と思われるかもしれません。社会の構造や文化が全く異なる地域を比較しているから、当然といえば当然です。

 

日本に住む外国人の数は総務省統計局のホームページによると2016年末時点で約240万人。全人口の1.8%にすぎません。一方で先日、トロントは世界一多様な都市に選出しました。

 

Toronto Named The Most Diverse City In The World By BBC Radio

 

オンタリオ地域内に230もの国籍を持つ人が住んでいること、またトロント人口の約51%がカナダの外で生まれであることが大きな理由です。 

 

これだけ社会構成要員が違えば、日本とカナダ(トロント)の価値基準が異なるのも納得です。

でも改めて感じるのは、トロントは「多様な価値観を認め合う都市」であること。ここで暮らす人達は、相手が自分と「違う」ことが前提にあって人と接していること。一つの価値観で人を判断するのは、なんとも無意味である事。

 

違いの気づきを高めるために、日本の学校の規則について、改めて考えたい。