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日本の校則の弊害について。

今タームのEAPの授業が今週で終わり、無事に次のレベルに進めることになりました。
振り返るとこの2ヶ月キツかったなあ。課題が終わらない恐怖とストレスでチョコレートを摂取しまくった時期もありましたが、終わってしまうとあっという間です。(体重計ないから分からないけど確実に太りました。)


私はいま「多様性教育」の概念を日本で広めたくてめにカナダに留学に来ています。私の中で、多様性教育とは、人と人、自分と相手との違いを認め、その違いを尊敬し合うことを土壌に、多面的に物事を捉える力を身に付けたり、異なる価値観を持つ他者と協働する力を身につけるという教育理念です。(これから定義付けの辺りも勉強します。)


さて、この多様性教育は「自分と相手は違う」という基盤があってこそ成り立ちます。これを日本で実践するためには、この基盤をしっかり子供に理解させるとともに、教師や周りの大人を含めて、日常生活において態度や行動で示さないといけません。


そこで思ったのが、校則の作用について。
現校則の働きは多様性教育の範囲内においては、結果として「みんな違ってみんないい」の概念と対極の位置にあり、これが子供にある種のステレオタイプを植え付けている可能性があるんじゃないかと思うんです。
付け加えると、校則で髪の長さや髪の明るさを規制することで、「日本人らしく、またはそれぞれ女の子らしく、男の子らしくいること」を強いている。更には、この容姿を規制する校則って多様性教育の観点では、もう時代にそぐわないんじゃないか、というのが私の意見です。


ブッとんだこと言ってるな〜と思うかもしれないけど、世界一多様な都市トロントにいると本当に一人一人が違うからこそ、日本の教室をみた時に子供達があまりにも同じに見えすぎてその方が少し怖いのです。


黒髪だろうが、茶髪だろうが、それはその人の選択だし。むしろ生まれつき金髪に近い人もいる世の中だし。

もっといえば、これは学校に限ったことじゃないけど、女の子はピンクや赤を好まないといけないのでしょうか。男の子はピンクを着たら、それは変な事なんでしょうか。
男の子は長髪にしたらいけないのでしょうか。女の子が短髪にしたらおかしいんでしょうか。


トロントでは女の人で意図的に刈り上げている人を沢山見ますし、高校生で長髪の男の子もいます。
多くの人がピンクデーにも参加します。(過去に、男の人がピンクを着ているのはださい・きもい→いじめに発展、ということがあったことから、男女関係なくピンクを身にまとってステレオタイプの排除といじめの撲滅を促そうという日です。)


授業で教育史を扱った際に、日本ではゆとり世代の前に学校がかなり荒れた時期があったことを習いました。
受験競争においてストレスが溜まった生徒達が「夜の校〜舎、窓ガラ〜ス、壊して回った〜〜この支配からの!卒業〜」って感じで暴れ、校内暴力が起こったり、盗んだバイクで走り出した時代があったのです。(勿論皆が皆そうだったわけではありません。笑)
でも、だから、子供達が暴れ出す雰囲気や前触れのを統制・抑制するために「髪染禁止」であったり、「派手な色の髪ゴム禁止」なんていう校則が出来たんだと思うんです。


「風紀を守るための校則である。」
尾崎豊のいた時代ならこの理由も納得できます。
しかし、グローバルな視点をもって多様な価値観を認め合うことが必要とされるこの時代に、この画一的な容姿を促す校則は果たしてプラスに作用するのでしょうか?
校則の他にも、子供達に固定された価値観を植え付けてしまっている要因は多数あると思います。制服もその一つだと思う。ジャパニーズの制服は最高に可愛いけど。


まとめると、多様性に寛容である子供を育てていくことを考えた時に、それを妨げる要因を考えてみたら、校則ってもっと変わってもいいんじゃないの?と思ったのでした。